=高木流柔術、由来=

始祖高木馬之輔重貞は、奥州白石の家中の士で、明暦二年一月十二日(1656)、日向国延岡に生まれる。幼少にして諸国武者修行中に高木折右衛門重俊に見出されて師事し、小太刀、砲術、槍術等の武芸を学ぶ。角觝(かくていと言い相撲と拳法・空手を混合したようなもので角力の源)に優れていた。年老いて力が衰えるに及び、その術心、得る如くならず。頼るに力をもって争う者はその力脱して止む、力をもってせず、老若婦女といえども勝利を得る術あるべしと、数年工夫してならず。
 氏神へ参籠すること百日、神示により「楊の枝の雪を戴ける」を受け、以後、工夫を重ねて柔術を自得する。 楊の心を体とする故に本体楊心高木流と称した。元禄八年八月十五日(1695)、近衛入道大己殿より武芸六芸の師範を仰せ付げられたと伝える。三代目大国鬼平重信以後、九鬼神流棒術を合わせ伝承し現在に至る。